孤独のプロ野球

『感情をむき出しにするつかの間の自由を 求め、誰にも邪魔されず、気を使わず 孤独にプロ野球を楽しむ。』 基本、一人気ままにプロ野球 (主にジャイアンツ戦)を楽しむ 筆者の日常を交えながら展開するブログ。 バリバリの文系出身。 勝てば喜び、負ければ凹む。野球を語るのはおこがましいと思いつつ、 感情の赴くままにド素人なりの戦評&雑感を展開。 2013年8月よりスポーツナビ+でスタート。

【シーズンオフ】ジャイアンツの育成現場が分かる本

地元に~帰ろう~♪

野暮用のため、例年より早めの帰省...。

昨日でその用事も済んだため...やることないので、朝からあまちゃん祭りを観ています。(苦笑)

じぇ、じぇじぇじぇ!?

途切れ途切れ観てたけどやっぱりこのドラマ面白い。年末特番のTVを観るため、ブログも今年は終了!!と思いましたが、もう少し粘って更新します。

年末休みを利用して、読書する方にお薦めの一冊。

先日出版された、ジャイアンツ育成部ディレクター・大森剛氏著書『若い力を伸ばす読売巨人軍の補強と育成力』。

興味深い内容でした。

スカウト時代の仕事の内容

坂本勇人を一位指名するまでの秘話

現職・育成部ディレクターの仕事内容

etc...

などなど、大森さんの経験したご本人(引退後)の、第二の巨人軍での仕事内容が盛りだくさんに書いてあります。

失礼ながら、野球関連の本は、下手すると1時間もあれば立ち読みで済む本が結構あるので、軽く目を通して買うようにしているのですが、これは(買い)でした。(笑)

この本では、巨人軍の若手教育の方針で一貫して、(人としてどうあるべきか)をモットーに上げています。プロ野球選手なので、技術を磨くのは(あたり前)なのですが、それ以上に(人間性)を磨くことが重要。

なるほど...。

その理由は、プロ野球を辞めた後の第二の人生で、選手の役に立つため。

深い...なあ...。

プロ野球選手というのは不思議なもので、

(個人経営者)でありながら、組織に属する(サラリーマン)の要素もある。

正確にいえば、(個人経営者)の立場になるのは2000~3000万以上貰えるチームにある一定の貢献をしている選手だと思うのですが、入団したばかりの選手でも、ちんたら仕事してたら即クビの厳しい契約社会。

普通の会社でしたら、余程のことがない限り入社して1~2年でクビってないですよね。世知辛いっす!

ただ、プロ野球界では日常的にこういった事があるわけで、幾ら努力しても(結果)や(成長の可能性)が見れなければ切られてしまう...。

そうなってしまっても、普通の社会で第二の人生のリスタートがスムーズに可能にするために、社会人としての人格形成をしっかりさせておくようです。球団って、そこまで考えているんだなと感心しました。

また、選手に戦力外通知をする事にも触れています。ご本人も当然(辛い)とコメント。どうも二軍では、夏過ぎ位から結果が著しくない選手は意識するようです。

それまで普通に接してきた選手が、大森さんから距離をおき目を合わさない。

切ない...。自分も同じ立場だったら同じ事するだろうなあ...。

そんな立場にある大森さんは、選手と適度な距離をおき情を入れないスタンスを保っているそうです。

これも辛いよな...。(苦笑)

ただ、そこにあるのは(チームを強くするための愛情)とのこと。

ここで言い方悪いけど(使えそうにない)選手に情をかけチームに残すことは、球団の戦力増長を妨げることになる。

だから、常に冷静な判断をするために選手との適度な距離を取って対応してるそうです。

一般の企業でも人事や組織のトップの方もそうなんでしょうね。(非情)を貫く姿勢なんて、自分には到底できない...。凄いと思います。

~と、余りつらつら書いて、薦めておきながらネタバレさせても申し訳ないので、この辺で止めておきます。ジャイアンツファンは勿論、プロ野球好きな方なら楽しめると内容となってます。スカウト時代の甲子園でのエピソードなんて...アマチュアファンもプロ側の貴重な情報元なんだなと...。

大森さんは1989年のドラフト1位で入団したけど選手としては大成できなかった。

ついでに、巨人に入団したいと公言した甲子園のスター・元木を浪人生活に追いやった?とされ、ヒール扱いだったな。

しかし、こうして引退後に立派な戦力として若手を育成する立場でチームに貢献してくれている。熱心に球団上層部に推した(坂本勇人)が短期間でスター選手に成長したため、その選手を見る目に注目を集めるようになりました。人の人生って分からないものですね。

経営者の方、中間管理職の方、20代の若手の方にもためになる本。年末暇してる方はぜひ!

では、また!