孤独のプロ野球

『感情をむき出しにするつかの間の自由を 求め、誰にも邪魔されず、気を使わず 孤独にプロ野球を楽しむ。』 基本、一人気ままにプロ野球 (主にジャイアンツ戦)を楽しむ 筆者の日常を交えながら展開するブログ。 バリバリの文系出身。 勝てば喜び、負ければ凹む。野球を語るのはおこがましいと思いつつ、 感情の赴くままにド素人なりの戦評&雑感を展開。 2013年8月よりスポーツナビ+でスタート。

【2017 ヤクルトvs巨人 第4回戦】今年のライアンは手強いゾ!ジャイアンツ、警戒していた1発に泣く!神宮に潜む難敵とは?

GWが始まりましたね。

今日の昼間は東京国立博物館館で開催されている「茶の湯」展を鑑賞。茶道に精通している訳でも、陶器についても精通している訳でもありませんが、国宝・油滴天目の茶碗に心奪われてしまう。たかが陶器と思っていたが、まるで宝石のような美しさ。侘び寂びとか超越する華やかさは分かりやすかった。

そんな感じで、昼間はスポーツ観戦とは全く違う感性を使っていましたが、今日のヤクルトvs巨人の試合、自分が魅了されたのは相手のエースかも?知れないです。

ジャイアンツ、今年のライアン・小川は手強いゾ!強さと巧みさを兼ね合わせた投球に苦戦して1-2で敗戦。6回無失点の田口を援護出来ませんでした。

う~ん、去年は一昨年の優勝疲れ?イチマイ精彩を欠く内容が多かったヤクルト先発・小川ですが、今年は復調していますね。スピンの効いたストレート、切れ味鋭いカットボールとフォークにジャイアンツ打線は大苦戦。特に序盤~中盤にかけて、クリーンアップが完璧に封じられたのが痛かった。1点でも良いから先制して主導権を握れていれば…と思う試合でしたが、それを簡単にさせてはくれなかった。ぐぅ~、悔しい!けど、年に数回はある相手投手の素晴らしさに感心するしかない試合。今日鑑賞した国宝茶碗ではありませんが、分かりやすいナイスピッチングをされたと家でTV観ながら思いました。

もしも巨人が勝つ試合なら、1回表に先制しないとダメでしょうね。立岡がツーベース→中井が進塁打でワンアウト三塁。ここで頼れる3番・坂本と今日は4番に復帰・慎之助を迎えるのですが、得点ならず。特に坂本の打席だよなぁ。相手の内野守備を観ても前進ではなくほぼ定位置。二遊間にボテボテのゴロでも1点だったのに、フルカウントから難しいアウトコースへ落ちるフォークを打って浅いレフトフライ。さすがの立岡でもタッチアップは出来なかった。

ここは小川の力量、キャッチャー・中村のリード、前進守備しないベンチの指示、どれも良かったのでしょうね。まず小川ですが、ストレートに球威があり、少々甘く行っても坂本がファウルにしか出来なかった。そして中村のリードですが、広島戦でも多く見られたインコースのボール球でカウントを取るリード。小川に球威があるから可能なのですが、インコースのヒットゾーンに打てそうにないボールでも反射的に反応する坂本の性質を利用した上手い攻め方。それから、敢えて前進守備を取らなかったのは、坂本の打ち気を誘った守備だったのかも?絶対得点出来そうな守りだったら、力んで何とかしようと強引に打ちに来そうだし…。そんな意図があったのかなぁと思いました。まぁ、それにまんまとハマった訳ですから、こっちペースにならないですよね。

小川の凄かった点は、あの狭いホーム球場でも一発を恐れずストライクゾーンで勝負が出来る点。球威とコントロールに自信があるから、あんなピッチングなのでしょう。それから、球審の腕もバンバン上がるしね。神宮球場球審がどこでストライクを取ってくれるか?当たり前ですが、熟知しているなぁと痛感しました。

そんなナイスピッチングを展開する小川に対して、残念だったのは今日のジャイアンツ・クリーンアップ。2打席目と3打席目がいずれも積極的に打ちに行って簡単に凡打の山。珍しくそれ以外のバッターがそれなりに小川に対してチャンスメイクやプレッシャーをかけたのに、1番要注意な3人が怖さを発揮しないなんてねぇ。まぁ、2点先制された直後の8回に迎えた4打席目で、坂本と慎之助が役割を全うして1点返したけど遅かった。せめて打てなくても、小川のスタミナを奪うようなバッティングをチーム一丸で続けていれば、違った結果があったかも?次回対戦する際は、同じことがないようにして欲しいものです。

一方、ジャイアンツ先発・田口ですが、6回4安打無失点!とだけ書けば素晴らしいのですが、8四死球はちょっと多過ぎ。山田とバレンティンに対して、(不用意な1発だけは喰らわないようにしよう)という慎重な姿勢は評価するけど、ストライク先行で行った打席でも勢いで投げ切らないピッチングはベテラン投手みたいだなぁ。こちらは侘び寂びが効いた渋~い内容でしたが、余りに渋すぎると野手も疲れちゃうよね。5回裏、ツーアウト満塁で鵜久森の場面なんか、坂本とマギーが半笑いだったなぁ。それにしてもこの場面、マギーがマウンドに行ってバッテリーにアドバイスしていましたが、田口も小林も言葉分かるのかな?新加入でも臆することなく投手に声をかけるマギー、今日は打てなかったけど只者ではないと思います。

田口が四球を連発するのは、昨日の試合を観て何となく想像できた。低めと際どいコースを狙う田口のスタイルだと、神宮球場では中々ストライクを取ってもらえないだろうと予想。昨日のマイコラスは援護があったからキレなかっただけで同じような判定。内心、相当イラっとしていたはず。田口も相当イラっとしていただろうに、その仕草を見せない姿に感心しました。

自分の勝手な見立てですが、神宮球場に潜む難敵とは他球場とはちょっと異なるストライクゾーンなのかも?と改めて思った。球審の可変式ストライクゾーンも困るのですが、やはりホームのヤクルトとビジターの巨人では(どこにどう投げたら球審の手が上がる)熟知度に差がある。ましてや、狭い神宮球場で1発の怖さにビビっていたら、まともにストライクゾーンで勝負が出来なかったのが、今日の巨人バッテリー。ただし、どうしてそういう攻め方だったか?と思い返せば、打線の援護が期待できない展開だったことを考慮しないとね。今日は内容は問えない。結果が全てということで、ゼロで抑えた田口は良かったと思いました。

ただ、ねぇ~。残念だったのは、7回からマウンドに上がった篠原。山田を打ち取ってワンアウトから、バレンティンの1発を警戒し過ぎて四球。続く雄平にはガチガチに力が入り過ぎて、要求とは違うインハイ気味にストレートが抜けてツーランホームランを浴びてしまう。あれだけ田口が警戒していたホームランを2番手があっさり打たれるとは…。0-0で接っていた大事な場面で起用され、(やってやろう!)と力が入るのは分からなくもないが、それが裏目に出てしまったら意味がない。雄平の打席は特にそれが顕著でボールが荒れまくっていた。打たれた後は、簡単にストライク取れたのにね。今日の敗戦は打線(クリーンアップ)がダメダメだったのが敗因と見ていますが、勝ち越しを許した今日の篠原のピッチングもちょっと不味かった。このしくじりを糧にして欲しいと思います。

明日の予告先発ジャイアンツ・内海-ヤクルト・星。ポイントは、今日勝てなかったけど必死で粘った田口のピッチングを内海-小林バッテリーがどう有効活用できるか?打線ではオレの後輩!?明大卒ルーキー・星の狙い球をどう絞るか?四球絡みでチャンス~からの決めてくれるバッターがポンポン出て来ないと、今日みたいな試合になっちゃうかもね。

そんな感じで、また。